・はじめに
グロインペイン症候群って聞いたことありますか?鼠径部(太ももの付け根)や股関節のあたりが痛くなるスポーツ障害のことです。サッカーやラグビーなど、走ったり蹴ったりする競技をしている人に多く見られます。
一度痛くなってしまうと、なかなか治りにくく、場合によっては数ヶ月から1年近く競技を休まなければならないこともあります。でも大丈夫!正しい知識と日々の心がけで、この痛みは十分に予防できるんです。
・なぜグロインペイン症候群になってしまうの?
痛みの原因はひとつではありません。体の歪み、筋肉のバランスの悪さ、柔軟性不足、間違った動きのクセ、練習のしすぎなど、いろいろな要因が重なって起こります。
特に大切なのは、お腹まわり(体幹)の安定性と股関節がうまく連動することです。体幹がグラグラした状態でボールを蹴ったり、急な方向転換をしたりすると、股関節周りの筋肉に無理な負担がかかってしまうんです。
1. 体のバランスを整えよう
骨盤を正しい位置に保とう
骨盤は体の土台のような部分です。ここが傾いたり歪んだりすると、股関節周りの筋肉に偏った負担がかかってしまいます。
普段の生活で気をつけること
- デスクワークの時は、ずっと同じ姿勢にならないようにする
- 立っている時は、両足に体重を均等にかける
- 寝る時は、体に合った枕やマットレスを使う
簡単にできる体操
- 四つん這いになって、背中を丸めたり反らしたりする
- 壁に背中をつけて、腕を上下にスライドさせる運動
- 股関節を曲げる動きを正しく覚える練習
お腹まわりを強くしよう
お腹の奥にある筋肉(インナーマッスル)を鍛えることで、股関節の動きが安定します。呼吸を意識しながら、ゆっくりと取り組むのがポイントです。
2. 必要な筋肉を鍛えよう
鼠径部を守るには、周辺の筋肉をバランスよく鍛えることが大切です。特に内転筋(太ももの内側)、腹筋、背筋、腸腰筋(股関節の前側)などがポイントになります。
筋力と同じくらい大切なのが柔軟性です。股関節が硬いと動きに制限がかかり、無理な力が入って痛めやすくなります。特に股関節を内側・外側に回す動きが硬い人は要注意です。
関節を動かすことによって血液の循環が良くなるため、無理のない範囲で積極的に行うことが効果的です。
練習前は体を温めながら動かす「動的ストレッチ」がおすすめです。脚を前後左右に振ったり、ランジ(踏み込み動作)をしながら歩いたりして、筋肉を温めて動きやすくしましょう。
3. 焦らず、休みながら、段階的に
「もっと上手くなりたい」「試合が近いから」と頑張りすぎて、体を壊してしまっては元も子もありません。練習量を増やすときは、焦らず段階的にが鉄則です。
目安は「前の週より10%以内の増加」です。例えば、先週10km走ったなら、今週は11kmまで。この「10%ルール」を守ることで、体が新しい負荷に適応する時間を確保できます。
休息も練習の一部です。週に1〜2日は完全に休むか、軽いジョギングやストレッチだけにする「積極的休養日」を設けましょう。疲れが溜まると集中力が落ち、フォームが崩れて怪我のリスクが高まります。
そして何より大切なのが、痛みや違和感を感じたらすぐ対処することです。「ちょっと痛いけど大丈夫」と我慢するのが一番危険です。早めの対応が慢性化を防ぎます。
4. 正しいフォームで体全体を使おう
間違ったフォームは、体の一部分だけに負担をかけてしまいます。キックの仕方、走り方、方向転換の仕方など、基本的な動作を正しく行うことが予防につながります。
可能であれば、コーチや専門家に自分の動きを見てもらいましょう。スマホで動画を撮って自分でチェックするのも良い方法です。「あれ、こんなフォームだったんだ」と気づくことも多いはずです。
特に意識したいのが、体幹と股関節を連動させて動くことです。お腹の力が抜けた状態で脚だけ動かすと、鼠径部への負担が大きくなります。プランクの姿勢から脚を動かす練習や、片脚でバランスを取りながら体をひねる運動などで、体幹と股関節を一緒に鍛えましょう。また、呼吸トレーニングも効果的です。
練習環境にも気を配りましょう。コンクリートや凸凹の地面は衝撃が大きく、体への負担も増します。できるだけ芝生やトラックなど、適切な環境で練習することをおすすめします。シューズも足に合ったものを選び、気になるようでしたら、インソールを変えてみたりするのも良いかもしれません。
5. 小さなサインを見逃さない
予防で一番大切なのは、体の小さなサインに気づくことです。次のような症状があったら要注意です。
- 朝起きたとき、鼠径部がこわばる
- キックやダッシュで股関節に違和感がある
- 方向転換で痛みが走る
- 運動後に鼠径部が重だるい
- 咳やくしゃみで鼠径部が痛む
こうした症状が出たら、自己判断せずに相談しましょう。早期に対処すれば、短期間で改善できることも多いです。
自分でできるセルフチェックも習慣にしましょう。週に一度、股関節の動きやすさ、内転筋の柔らかさ、鼠径部を押したときの痛みなどを確認します。「あれ、先週より硬いな」「少し痛いかも」という変化に気づいたら、早めにケアを始めましょう。
専門家による定期的なチェックもおすすめです。自分では気づかない体の変化を見つけてもらえますし、骨盤や背骨のバランスを整えることで、根本的な予防につながります。
6. まとめ:予防は毎日のケアから
グロインペイン症候群の予防は、特別なことをするというより、日々の積み重ねが大切です。
体のバランスを整え、筋力と柔軟性をバランスよく育て、焦らず段階的に練習量を増やし、正しいフォームを身につけ、小さなサインを見逃さない。これらを意識して続けることで、痛みを未然に防ぎ、長く楽しくスポーツを続けられる体を作れます。
「ちょっと違和感があるけど、まあ大丈夫だろう」ではなく、「少しでも気になったら早めにケア」という意識を持ちましょう。自分の体の声に耳を傾けながら、無理なく、楽しく、長く続けられるスポーツライフを目指してください。
院情報
ユース鍼灸整骨院
・埼玉県さいたま市見沼区東大宮4丁目1−4 トライフォース 2F
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